髪の表面に「天使の輪」と呼ばれる輝きがくっきりと見えるほど美しいツヤをもつ女性もいらっしゃいますが、なぜ健やかな髪にはツヤが出るのでしょうか？

その答えは「光の反射」にあります。

キューティクルの表面が整った健やかな状態の髪に光が当たると、キューティクルの表面で白く輝いて反射します（これを表面反射光といいます）。そして表面反射光が髪の表面に広く反射すると「天使の輪」がくっきりと見えるのです。

「キューティクルの乱れ」がツヤを失う原因

髪の表面が傷んでキューティクルがはがれ乱れた状態になると、キューティクルの表面が凸凹した状態になり光が散乱してしまうため、光が美しく反射されず、天使の輪の輝きが弱くぼやけて見えてしまいます。



ではなぜキューティクルは乱れてしまうのでしょうか？その原因は次のようなものになります。

ドライヤーやヘアアイロンによる髪のヤケド

ドライヤーやヘアアイロン・コテは使用時間や温度設定などといった使い方を間違えると髪がヤケドしてしまい、キューティクルが剥がれ乱れてしまうだけでなく、切れ毛や枝毛も招いてしまいます。

パーマやカラーリング、白髪染め

パーマやカラーリングは熱や薬剤、技術によって意図的に髪を変形させていますので、髪への過度な刺激となってしまい、頻繁に行ってしまうとキューティクルはどんどん乱れていく一方です。
また、白髪染めも髪のツヤを損なう原因です。商品によっても異なりますが、白髪染めの薬剤は通常のカラーリング剤よりアルカリ性が強いものがありますが、弱酸性である髪へは刺激が大きくなります。

紫外線

髪の強さを保っている構造（シスチン結合）は、強い紫外線によって切断されてしまいます。その結果、キューティクルがはがれ乱れやすくなり、髪からツヤを奪います。
また、実は室内の紫外線量も少なくないので、外出しないことが予防にはなりません。

年齢に関係なく早いうちから対策

キューティクルは栄養不足などによって乱れることもありますが、先述の通りドライヤーやヘアアイロン、カラーリングやパーマなどの日常ケアといった外的要因によって乱れることが多いため、ツヤは年齢に関係なく失われてしまうことがありますので、若いうちは大丈夫だと油断せずに早いうちからケアするようにしましょう。